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50代・60代のセカンドライフリフォーム

更新日:2020/06/25
 公開日:2020/06/25

50代・60代になると、家族に大きな変化が訪れる時期。子育てが終わり、趣味など自分の楽しみに割ける時間が増えます。そして、子どもが独立して空き部屋ができるなど家の状況も変わるので、この機会に住まいの在り方を考え直すにはいいタイミングと言えます。

これからはじまる夫婦中心の【セカンドライフ】に向けて、気力・体力に加え財力にも余裕があるうちに、将来に向けて、長く安心して住み続けられる住まいを確保しておくことが重要です。今回は50代・60代のセカンドライフに備えたリフォームに注目してみましょう♪

 

バリアフリー

バリアフリーという言葉は良く耳にしますが、直訳すれば「障壁の除去」という意味です。高齢者や障がい者が社会生活を送るうえで障壁となるものを取り除くこととされています。

 

◎床の段差解消

年齢を重ねると、階段や段差などによって転落や転倒してしまう可能性が高くなります。今は、健康体で階段の上り下りが苦にならなくても、将来はどうなるか分かりません。今は気にならない段差も時が経てばつまずきやすくなる可能性もあります。万が一、足が不自由になった時のことも考え、敷居を低くしたり玄関にスロープを設置するなど、危険な床の段差を解消するリフォームが、まず今から考えていきたいリフォームです。

 

◎手すりの設置

加齢とともに足腰が弱くなると、階段を上るときに手すりにつかまらないとバランスを崩して危険なことがあります。安全に階段や玄関を上り下りするために手すりが役立ちます。手すりは、階段以外にも玄関、トイレやお風呂など座った体制から起き上がる動作を伴う箇所に設置しておくことがおススメです。

 

 

設備を一新する

家全体の設備を見直すのも重要。例えば、タイル張りの昔ながらのお風呂を新しいユニットバスにリフォームすると、浴室全体に底冷えがない、床がひやっとしないといった効果は絶大です。トイレも和式から洋式に変えておくと老後も安心ですね。新しい設備にすることで掃除のしやすさの面でも、体力が落ちてくる50・60代には嬉しいポイントです☆

 

 

 

断熱リフォーム

高齢の方のリスクが高いヒートショック。ヒートショックとは、室内の温度差で血圧が急激に変動し、脳出血や心筋梗塞などの症状が現われることを言います。例えば、入浴の時、寒い脱衣所で服を脱ぎ、いきなり熱い湯船に入ると寒さで下がった血圧が熱いお湯で一気に上がってしまうというリスクがあります。そのようなリスクを防ぐためには、断熱リフォームがおススメです。断熱リフォームにもいろいろありますが、断熱材の施工、窓を二重窓にする、脱衣所に浴室暖房を取り付けるなどがあります。ヒートショック対策には浴室のリフォームがよく聞かれますが、浴室のだけでなく、廊下やキッチンなど足元やすき間から冷気を感じることがあったら、家全体の断熱リフォームで室内の気温差をなくすリフォームがいいでしょう。

 

 

 

間取りを考える

夫婦二人で老後を暮らしていくためには、どんな間取りにすると良いのでしょうか。

 

◎楽しめる空間を
老後を穏やかに過ごしていくためには、夫婦の時間や1人の時間を楽しく過ごせるお互いを尊重し合える空間づくりも必要です。趣味を思う存分楽しめる空間として、例えば、奥様は趣味のお裁縫ができるコーナーをリビングに設置したり、ご主人様は光が降り注ぐサンルームを設置し、読書や将棋を楽しむのもいいですね。どのような生活環境にしていきたいか、夫婦二人そして施工業者で相談しながらセカンドライフに向けた間取りを考えていきましょう。

 

◎余った部屋の活用

子どもが巣立ち、夫婦二人で生活していくには、少し部屋数が多く感じる場合もあるかもしれません。そのような場合は、壁を撤去し他の部屋とつなげることで、広い空間にするのも良いでしょう。広いLDK空間を作り、夫婦でゆっくり過ごせるスペースもいいですね。また、部屋数を減らた分、玄関やお風呂などを広くリフォームをすれば、使いやすさが増すでしょう。

 

◎生活ゾーンを固める

水まわりを一箇所に集めることで、家事導線がスムーズになります。今は気にしない移動も、足腰が弱くなれば不便に感じるので、将来に備えて水まわりはまとめておくとラクに生活ができるようになります。掃除もあちこちに行かなくて良いので、負担が軽減されます。また、子どもが独立したなどで空き部屋が多い場合、減築するのも選択肢の1つです。管理しなければならない場所を減らし、最低限の範囲で快適な生活を送れる間取りを考えてみましょう。

 

 

 

番外編・・・

 

子や孫が気兼ねなく遊びに来られるような家にしたいという要望も、50・60代のリフォームの目的としてよく聞かれます!使われなくなった子ども部屋を来客用スペースとして整えるのもひとつの案です。また、個別の部屋だった和室を、LDKと連続する和室コーナーにするなど、小さなお孫さんを連れて帰省された際の配慮があると、喜ばれるかもしれませんね。

 

さて、さまざまなセカンドライフに向けたリフォームをお届けしましたが、いかがでしょうか?「まだまだ先のこと」と思われていても、元気な今のうちから計画しておくことで、余裕をもってリフォームできますので、ぜひ参考にしてみてくださいね(*^^*)